13年ぶりの博多

 久留米で待つ家族と合流する前に博多に一泊。この街に来たのは小錦が引退を決めた97年の九州場所以来だ。

 今はその存続さえ危ぶまれる大相撲も、当時は連日満員御礼が当たり前。秒読みと言われていた小錦の引退を報道するため、大勢のメディアが高砂部屋に張り付いていた。自分もその一人だったのだが、他の記者たちと違って高砂部屋の中に堂々と上がり込み、しかも小錦の個室の目の前でその時を待っていた。大相撲ダイジェストという老舗番組を持ち、角界との関係が深いテレビ朝日は、ゴールデンタイムで引退特番を放送することが決まっていたため、特別に撮影が許されていたのだ。

 畳の上にビールケースを並べた特製ベッドに寝転がって音楽を聞く元大関。その訝しげな視線に耐えた末に、その時はやってきた。ハワイから招いた父親と抱き合い、自らの決意を明かす小錦。薄暗い部屋の中で、目一杯ゲインが上がったザラザラの映像だったけれど、取り組み中心のドキュメントの中で、彼の心情が伝わる貴重な映像になった。

 あれから13年。にほんごであそぶコニちゃんをニュージーランドで観ることになろうとは。。。

hakata01yatai

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