完成してしまうと見えなくなってしまうが、建物の骨格となる構造材は極めて重要な部分だ。
NZでは通常、構造材としてCCA方式で防腐処理されたラディアタパインを使う。ただし、この材料は大量のヒ素を含んでいて、解体時には特殊な処分方法を用いなければならない。今は関係ないじゃんと割り切ってしまうこともできるのだけど、知ってしまった以上はできれば避けたいし、直接触れない限りは安全といわれても、ヒ素に囲まれて暮らすのはあまり気持ちよくはない。
で、うちの場合はこの構造材に防腐処理されていないダグラスファーを使った。日本で米松として知られるダグラスファーは、自然の耐食性に優れ、パイン以上の強度を持っている。日本だとかなり割高になるらしいのだけど、幸いここNZではコストもほとんど同じなのだ。
木の香りも良いし、シックハウス症候群とも無縁。NZ政府はさっさとCCAを規制して、将来の環境汚染の心配のないダグラスファーを奨励すべきじゃないのかなあ。