日本人がギズボーンに住む理由

 6年ぶりに北島のイーストコースト地域を訪れた。仕事柄、NZ国内を行き来することは多くても、この辺りに足を運ぶことは滅多にない。実は本来のマオリ文化が色濃く残る貴重な地域なのだが、ギズボーンから北は全くといっていいほど観光化されておらずホテルでさえほとんどないような所なのだ。
 
 そのギズボーンのタイレストランでアジア系の若い女性が迎えてくれた。「いらっしゃいませ。日本の方ですか?」。場所が場所なので日本人がいるとは思わなかった(しかもかなり日焼けしていたので・・)。それだけでもちょっとビックリしたのだが、彼女の話ではギズボーンには小さいけれども10人以上の日本人コミュニティがあるという。しかも若者ばかり。何故か。

 ギズボーンが日本人の若者を惹き付ける理由。それは「波」だ。市内から10キロ圏内にいくつものポイントが点在、太平洋に面するビーチはうねりが入りやすく、一週間以上フラットな状態が続くことはめったにないらしい。しかも、気候は温暖で日も長い。ギズボーンは知る人ぞ知るサーファーズ・パラダイスなのだ。(写真はギズボーン市内から15分のマコロリ・ビーチ)

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外国に住むということ

 日本から来た人にしばしば尋ねられる質問に「ニュージーランドに永住するんですか?」というのがある。こちらの答えは「全く分かりません。いま、居心地がいいところに住んでいるだけです。日本の方が快適だと思ったらいつでも戻りますよ」。

 この答えを聞くと皆、ちょっと意外そうな顔をする。外国に住むからにはそれなりの決意があるはずだと考えるのだろう。しかし、我々にとってはニュージーランドに住むというのは東京から北海道の田舎に引っ越すのとそれほど大差ない。もちろん実際には飛行機で10時間以上かかるし言葉も人種も異なる。北海道とは違うと思う。でも、意識している距離感はそんな感じなのだ。
 
 ただし、これは情報のタイムラグがほとんどなく最新のドラマだって観られる時代だからこそ。ネットがなかったら我々はここには住んでいない。一昔前にこの国にやってきた人々とは覚悟の度合いが全く異なる。

 今年4月。クライストチャーチの住宅街で火災があり日本人4人が遺体で発見された。80年代の後半にニュージーランドに移住してきた日本人家族だった。事業に失敗し財産を失った結果の一家心中だといわれているが、原因は未だ特定されていない。彼らに何があったにせよ、誰かに救いを求めた形跡や日本に帰ろうとした様子は全くなかったそうだ。

 ちょっと前になるが、その事後取材を手伝った(リサーチ、サブカメラ担当)。決して楽しいレポートではないけれども、興味のある方は以下の番組サイトからどうぞ。

 ザ・スクープ 海外セカンドライフの悲劇
  
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